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円高と円安の違いは?食生活アドバイザー試験の輸出と輸入との関係を解説!
食生活アドバイザー3級試験の出題内容は、全部で6科目に分かれています。
内訳は、「ウェルネス上手になろう」「もてなし上手になろう」「買い物上手になろう」「段取り上手になろう」「生きかた上手になろう」「やりくり上手になろう」の6分野です。
今回解説するのは、食生活アドバイザー3級の6つ目の分野「やりくり上手になろう」に関する練習問題です。
この記事で扱う問題は、公式テキストや過去問、各種食生活アドバイザーのテキストをもとに作った練習問題です。公式から出ているものではないことを、あらかじめご理解ください。
食生活アドバイザー3級解説「やりくり上手になろう」第8問
「外国為替」に関する記述として、もっとも適当なものを選びなさい。
- 国内企業の生産拠点が海外に移転することにより、国内産業が衰退する「産業の空洞化」は、強い円安の状況で起こりやすい
- 食料の多くを輸入している日本では、円高や円安による価格の影響を受けやすい
- 円高のときは、輸出業者にとって有利に働くことが多くなり、円安のときは、輸入業者にとって有利に働くことが多くなる
- 円安になると、輸入の際、海外のブランド品を安く購入することができる
- 円高のときは、日本円を米ドルなどの外貨に交換する動きが活発になる
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正解は「2」です。
選択肢1,3,4,5はすべて誤りです。
まず、問題を解く前に理解しておきたいのが、円安と円高についてです。
1ドルが100円、つまり1ドルを手に入れるために100円が必要だったとします。
ここから、1ドルが120円になりました。これは円安の状態です。
数字を見ただけだと、100円から120円になっているので、円が高くなっているから「円高じゃないの?」と思ってしまいそうですが、1ドルが120円だと、1ドルを手に入れるために本来100円だけで済んだのが、20円多く支払わなければならなくなります。
つまり、1円あたりの価値が下がっている、ということになります。この状態を「円安」といいます。
逆に、1ドルが80円になったとしましょう。これは円高の状態です。
先ほどと同じように、数字を見ただけだと、100円から80円になっているので、円が安くなっているから「円安じゃないの?」と思ってしまいそうですが、1ドルが80円だと、1ドルを手に入れるために本来100円払わないといけなかったのが、80円で済むことになります。
つまり、1円あたりの価値が上がっている、ということになります。この状態を「円高」といいます。
これを理解したうえで、選択肢を一つずつ、見ていきましょう。
食生活アドバイザー3級解説「やりくり上手になろう」第8問
選択肢1の解説
選択肢1
国内企業の生産拠点が海外に移転することにより、国内産業が衰退する「産業の空洞化」は、強い円安の状況で起こりやすい
この選択肢は「誤り」です。
強い円安ではなく、強い円高です。
たとえば、アメリカで4万ドルで売られている日本車があったとします。
仮に1ドル=80円の場合、4万ドル×80円で、売上は日本円で320万円になります。
1ドル=100円なら、4万ドル×100円で、売上は400万円になるので、1ドル=80円になると、売上が80万円減ってしまうことになります。
この、円高の状態では、企業は日本で商品を作って外国に売っても儲けられない、ということになります。
ならば工場自体を外国に作ってしまおうということで、安い賃金や土地を求めて日本の製造業者がどんどん海外に行ってしまう、ということが円高のときに起こりやすくなります。
これを「産業の空洞化」といい、日本国内の産業が衰えてしまうことを意味します。
選択肢2の解説
選択肢2
食料の多くを輸入している日本では、円高や円安による価格の影響を受けやすい
この選択肢は「○」で、今回の正解の選択肢です。
たとえば1ドル=100円の状態から、1ドル=80円の円高になったとして、アメリカのりんご1個が1ドルだとすると、80円を出せばりんごが1個買えてしまいます。
本来アメリカのりんご1個を輸入するのに100円出さないといけないところを、80円で済む、となれば、お得に輸入できることになります。
逆に円安になった場合は、りんご1個を買うのに100円以上を出さないといけなくなるため、輸入のとき不利になります。
もちろん実際の貿易では、りんご1個ではなく大量に食料を輸入してくることになるので、食料の多くを輸入している日本にとっては、円高・円安の影響をもろに受けやすいといえるのです。
選択肢3の解説
選択肢3
円高のときは、輸出業者にとって有利に働くことが多くなり、円安のときは、輸入業者にとって有利に働くことが多くなる
この選択肢は「誤り」です。
円高と円安が逆で、円安のときに輸出業者にとって有利になり、円高のときに輸入業者にとって有利になります。
円安のときは、選択肢1の状態と逆になり、たとえば1ドル=120円なら、車1台4万ドル×120円で、売上は日本円で480万円になります。
1ドル=100円なら400万円だった売上が、1ドル=120円の円安になったことで、80万円売上が増えたことになります。この「円安」の状態は、日本から海外に物を輸出する場面で有利です。
円高のときは、選択肢2の説明と同じように、少ない円で価値の高い物を買えるので、輸入業者にとって有利になります。
選択肢4の解説
選択肢4
円安になると、輸入の際、海外のブランド品を安く購入することができる
この選択肢は「誤り」です。
円安ではなく、円高のときに、海外のブランド品を安く購入することができます。
たとえば1ドル=100円から1ドル=80円になった「円高」の状態では、本来100円出さないと買えなかったブランドバックが、80円で買うことができます。
もちろん、実際にはブランドバックが80円ということはありませんが、円高の状態では、海外のブランド品を安く購入できるのがメリットです。
選択肢5の解説
選択肢5
円高のときは、日本円を米ドルなどの外貨に交換する動きが活発になる
この選択肢は「誤り」です。
円高のときではなく、円安のときです。
たとえば1ドル=100円の状態から1ドル=120円の円安になった場合、円の価値が下がります。
そのため、価値の低い円で持っているよりは、価値の高いドルで持っていた方がお得、となり、円をドルなどの外貨に交換する動きが活発になります。
円高、円安に関する問題はほぼ毎回出題されているので、しっかり理解して点を取りにいきましょう。
何かを覚える、というよりは、しくみを理解しておくと、問題文が多少変わっても対応しやすいです。
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