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建値制度と制度価格の違いは?食生活アドバイザーの一店一帳合制やメーカー希望小売価格
食生活アドバイザー3級試験の出題内容は、全部で6科目に分かれています。
内訳は、「ウェルネス上手になろう」「もてなし上手になろう」「買い物上手になろう」「段取り上手になろう」「生きかた上手になろう」「やりくり上手になろう」の6分野です。
今回解説するのは、食生活アドバイザー3級の5つ目の分野「生き方上手になろう」に関する練習問題です。
この記事で扱う問題は、公式テキストや過去問、各種食生活アドバイザーのテキストをもとに作った練習問題です。公式から出ているものではないことを、あらかじめご理解ください。
食生活アドバイザー3級解説「生き方上手になろう」第1問
「建値制度」に関する記述として、もっとも適当なものを選びなさい。
- メーカーが、小売業者に対して、ある商品を特定の卸売業者以外から仕入れられないようにする制度のこと
- 価格の安定化を図るために、メーカーが一定の取引数量について設定した適正価格のこと
- メーカーが、卸売業者や小売業者に対して、商品取引(商品売買)する際に設定した販売価格のこと
- 小売業者以外のメーカーや代理店などが、自社の商品にあらかじめ設定した販売参考小売価格のこと
- メーカーや卸売業者などが、ある商品を小売業者に渡して販売してもらう方法
解答を見る
正解は「2」です。
日本の商慣行のところは、特に建値制度と制度価格の違いを理解しておくのがポイントです。
詳しくは、次の見出し以降で解説します。
選択肢1,3,4,5はすべて誤りです。
食生活アドバイザー3級解説「生き方上手になろう」第1問
選択肢1の解説
選択肢1
メーカーが、小売業者に対して、ある商品を特定の卸売業者以外から仕入れられないようにする制度のこと
この選択肢は「誤り」で、一店一帳合制のことを指しています。
一店一帳合制は、ブランド力のあるメーカーが、小売業者に対して、商品を特定の卸売業者以外から仕入れられないようにすることです。
これにより、卸売業者には安定したマージンを与えることができ、メーカー側も管理がしやすくなりますが、小売業者側は、「もっと安い卸売業者から仕入れて、安く販売しよう」などの仕入改革が進まず、価格競争が起こらないのがデメリットです。
選択肢2の解説
選択肢2
価格の安定化を図るために、メーカーが一定の取引数量について設定した適正価格のこと
この選択肢は「○」で、今回の正解の選択肢です。
日本の商慣行のところは、特に建値制度と制度価格の違いを理解しておくのがポイントです。
制度価格は、メーカーが卸売業者や小売業者に設定した価格です。
一方で建値制度は、その制度価格の安定化を図るために、メーカーが一定の取引数量に対して、商品の販売価格を決め、その価格を基準に卸売業者や小売業者の仕入価格を決める制度です。
制度価格は、メーカーが卸売業者や小売業者に設定した価格自体のことを、ピンポイントで指しているのに対し、
建値制度は、商品の販売価格を決めて、それを基準に卸売業者や小売業者の仕入価格を決める制度、というように、制度「全体」のことを指しているのが大きな違いです。
売る側(メーカー)にとっての建値制度のメリットは、卸売業者と小売業者の仕入価格の差をなくすことで、店頭での安売り競争を防ぐことができる点です。
しかし、これだと自由競争が発生しないので、「どの店に行っても同じ値段でしか買えない」ということになり、消費者にとって不利益となります。
制度価格が価格自体のことを指しているのに対し、建値制度は、制度全体のことを意味しますが、実際の試験問題では、建値制度のことを言っていても、制度ではなく価格自体のことを指しているような表現で出ています。
そのため、制度価格が価格自体、建値制度は制度のこと、ということは頭に置きながら、別の覚え方をした方が良いです。
私は、「価格の安定化を図るために」と「一定の取引量」というワードが出てきたら「建値制度」が思い浮かぶようにしていました。
選択肢3の解説
選択肢3
メーカーが、卸売業者や小売業者に対して、商品取引(商品売買)する際に設定した販売価格のこと
この選択肢は「誤り」で、制度価格のことを指しています。
選択肢2の「建値制度」との違いを、しっかり把握しておきましょう。
選択肢4の解説
選択肢4
小売業者以外のメーカーや代理店などが、自社の商品にあらかじめ設定した販売参考小売価格のこと
この選択肢は「誤り」で、メーカー希望小売価格のことを指しています。
メーカー希望小売価格はあくまで参考価格のため、法的な拘束力はありません。最近は価格競争が激しくなり、メーカー希望小売価格は少なくなってきています。
メーカー希望小売価格を設定しておくことで、その価格からどのくらい値下げしたのか、店側は割引額を表示できるのがメリットです。また、消費者も、「メーカー側ではこの値段だけど、お店ではここまで値引きされているのか」とお得感を感じることができます。
選択肢5の解説
選択肢5
メーカーや卸売業者などが、ある商品を小売業者に渡して販売してもらう方法
この選択肢は「誤り」で、委託販売のことを指しています。
小売業者が商品を販売し終わった時点で、小売業者に代金が支払われます。
売れ残った場合は、メーカーや卸売業者に返品することができる「返品制度」があるため、商品が売れ残ったら買い取らないといけない、ということはありません。
日本の商慣行のところは、ふだん聞き慣れない単語が多いですが、まずは、「メーカー」「卸売業者」「小売業者」が、生産してから消費者に届くまでの流れの中で、どの位置にいて何をしているのかを覚えると、単語の意味も理解しやすくなると思います。
今回の選択肢2,3の建値制度と制度価格の違いだけでも、優先して押さえておきましょう。
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