ボツリヌス菌は食品内毒素型!酸素のない環境で増える「嫌気性」でからし蓮根が有名

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食生活アドバイザー3級試験の出題内容は、全部で6科目に分かれています。

内訳は、「ウェルネス上手になろう」「もてなし上手になろう」「買い物上手になろう」「段取り上手になろう」「生きかた上手になろう」「やりくり上手になろう」の6分野です。

食生活アドバイザー3級試験科目「段取り上手になろう」

今回解説するのは、食生活アドバイザー3級の4つ目の分野「段取り上手になろう」に関する練習問題です。

この記事で扱う問題は、公式テキストや過去問、各種食生活アドバイザーのテキストをもとに作った練習問題です。公式から出ているものではないことを、あらかじめご理解ください。

目次

食生活アドバイザー3級解説「段取り上手になろう」第7問

「ボツリヌス菌」に関する記述として、もっとも不適当なものを選びなさい。

  1. ソーセージやハム、缶詰、真空パックなどの嫌気性食品が原因となる
  2. 症状として、頭痛や手足の痛みとともに、嘔吐や下痢が起こる。呼吸障害などを発症した場合は、死にいたることもある
  3. ボツリヌス菌は「生体内毒素型」の食中毒である
  4. ボツリヌス菌自体は熱に強いが、産生される毒素は熱に弱い「易熱性」の神経毒である
  5. 土壌や河川、海岸などに広く存在し、感染した場合、潜伏期間は比較的長い
解答を見る

正解は「3」です。

ボツリヌス菌は、食品内で菌が増えるときに毒素を産みだし、その毒素を食品とともに食べることで発症する「食品内毒素型」の食中毒です。

食中毒菌に汚染された食品を食べ、さらにそれらが体の中で増えることで発症する「感染型」や、口の中に入った細菌が体の中(腸管内)で増え、毒素を産み出し食中毒を引き起こす「生体内毒素型」となっていたら誤りです。

私は、ボツリヌス菌は真空パックの食品など、空気がない環境で菌が増えることをイメージし「食品内で毒素が増える」と覚えておきました。

選択肢1,2,4,5はすべて○です。

食生活アドバイザー3級解説「段取り上手になろう」第7問

問題文1の解説

問題文1

ソーセージやハム、缶詰、真空パックなどの嫌気性食品が原因となる

この選択肢は「○」です。

嫌気性の細菌は、酸素を嫌い、酸素がないところで増える菌です。

ボツリヌス菌は、ソーセージやハム、缶詰、真空パックなど酸素がない環境で増えるのが特徴で、酸素があるところでは繁殖しません。

あまり遭遇しないケースだとは思いますが、缶詰が膨れ上がっている時などは、内容物が汚染されている確率が高いので注意が必要です。

問題文2の解説

問題文2

症状として、頭痛や手足の痛みとともに、嘔吐や下痢が起こる。呼吸障害などを発症した場合は、死にいたることもある

実際に1984年、ボツリヌス菌に汚染された「からしれんこん」が原因で11人の死者が出た事件がありました。

ボツリヌス菌に感染し、呼吸障害などを発症した場合は、死にいたることもあるのが特徴です。

No.467 からし蓮根によるA型ボツリヌス食中毒事件発生(長崎県)

問題文3の解説

問題文3

ボツリヌス菌は「生体内毒素型」の食中毒である

この選択肢は「誤り」で、今回の正解の選択肢です。

問題文4の解説

問題文4

ボツリヌス菌自体は熱に強いが、産生される毒素は熱に弱い「易熱性」の神経毒である

この選択肢は「○」です。

菌自体は熱に強いですが、産み生される毒素は熱に弱いため、食品を十分に加熱することが予防のポイントです。

「易熱性」は、耐熱性の逆の意味で、熱に不安定なことを意味します。公式テキストで赤字で書かれているので、覚えておくと安心です。

問題文5の解説

問題文5

土壌や河川、海岸などに広く存在し、感染した場合、潜伏期間は比較的長い

この選択肢は「○」です。

ボツリヌス菌に感染した場合、同じ食品内毒素型の中では、潜伏期間が12時間〜36時間と比較的長いのが特徴です。

私は、ボツリヌス菌に関しては、からし蓮根の事件をイメージしておき、「酸素のない環境で増える嫌気性」であること、「食品内で菌が増えるときに毒素を生み出す食品内毒素型」、「呼吸障害などを発症した場合は死にいたることもある」の3つを、特に優先して覚えておきました。

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食生活アドバイザー3級試験科目「段取り上手になろう」問題7

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